
一般社団法人日本コンクリート防食協会では、本年度創設したコンクリート防食技士の講習会と検定試験を、以下のとおり実施いたしますのでご案内いたします。
■コンクリート防食技士の背景 ご承知のとおり下水道施設のコンクリート防食工事では、日本下水道事業団(以下JSと略記する)を始め各事業体が発注条件として、専門技術者の選出と届け出及び常駐による施工品質管理を義務付けています。
そのうえ、専門技術者の責務として施工管理全般の実施と品質に対する責任者としての位置付けが明確にされています。
また、JSではコンクリート防食被覆工法の仕様要求性能として、10年間の耐用年数を確保できる性能を有することを規定しており、施工した防食被覆層が仕様要求性能を満足し、10年間の耐用年数を確保できることを保証する性能保証書の提出を義務付けています。しかしながら、現行の専門技術者の資格要件では施工管理経験年数3年と規定していますが、防食被覆工が性能照査型に移行し品質管理に携わる管理者に高い管理能力が要求されるようになってまいりました。このため、日本コンクリート防食協会ではコンクリート防食被覆の耐久性向上を目標に、優れた管理者の育成を目指しコンクリート防食技士制度を創設することいたしました。
本年度創設した制度のため、当面は塗布型ライニング工法を対象に実施しますが、今後シートライニング工法やモルタル工法についても順次実施して、数多くの合格者を輩出する計画です。
なお、本年度は初年度のため東京と大阪の2会場での開催となりますが、来年度以降は仙台・名古屋・広島・福岡などを加えて開催する計画です。
■コンクリート防食技士の位置付け コンクリート防食技士は、一般社団法人日本コンクリート防食協会が実施する技術検定試験に合格し、合格者の申請により登録された者に与えられる技術資格の称号です。
技術検定試験は、コンクリートの基礎知識、コンクリートの劣化とメカニズム、コンクリート防食の工法と使用材料の基礎知識、コンクリート防食の施工管理と品質管理、検査などに関して日常の技術的業務を実施する能力のある技術者を認定するものです。
コンクリート防食技士は、その対象技術となる工法によって、塗布型ライニング工法、シートライニング工法、モルタル被覆工法に分類されて登録されます。
【登録証には、登録された対象技術工法名(塗布型・シート・モルタル)が記載されます】
注)モルタル被覆工法とは、今後日本下水道事業団でマニュアル化される予定の5〜10倍の耐硫酸性を有するモルタル単独の被覆工法を指します。
資格取得者は、コンクリート防食の基礎技術が修得できると共に、日本下水道事業団のマニュアルに規定されたコンクリート防食の施工管理に携わる専門技術者を始め、水道施設など各種水処理関連コンクリート製施設の防食工での技術的業務に携わる道が開けます。また、当協会が開催する技術研修や講習会に優先的に参加できる特典を活用して、修了者登録によるスキルアップの階段を登って行くことができ、本協会において今後に実施が計画されている上級資格である(仮称)コンクリート防食主任技士を受験する際の受験資格の特典(経験等による試験一部免除措置等)にもなります。
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